2020年初頭までのミャンマーはラストフロンティアと呼ばれ、多くの日系企業が進出を果たし、両国間の人の往来も活発に行われておりましたが、2020年来の新型コロナウイルス感染拡大、2021年2月の政変を経て状況は一変しました。 会員企業が抱える問題も、医療・治安・外貨不足・納税・国際商業旅客便の運航停止・市場縮小・事業継続判断などに大きく変化しています。 これら問題に関してきめ細やかな対応を執るべく、今期のJCCMは組織を改編致します。 従来は6つの委員会を運営していましたが、これを3つの委員会に再編するとともに、総務部に新しい役務を担当して貰うことにします。
1. 組織強化委員会：会員交流活動・会員親睦活動の企画推進（講演会・セミナー・討論会・視察旅行など）
2. 政策対応委員会：ミャンマーの各種政策・法律の分析とJCCM内意見の調査・取り纏め、JCCM会員意見を踏まえ、ミャンマー商工会議所連盟UMFCCI等を通じたミャンマー政府への働きかけ、UMFCCIとの連携・対応
3. 渉外委員会：各国商工会との交流・企画、ミャンマー地域社会への協力・貢献（災害支援・寄付活動など）
4. 総務部：従来の総務業務に加え、医療対応、救援便対応、大使館活動への協力・後援、HPを通じた情報発信、ヤンゴン日本人会・ヤンゴン日本人学校対応

法制度の変更などにより事業継続に困難を来す場合、会員個社による対応ではなく、JCCMを通じて、必要に応じて日本大使館と連携をして、オールジャパンとしての対応が功を奏する場面も出てくると思います。 JCCMとして会員企業が抱える諸問題を把握するべく努めますが、会員企業におかれましても気軽にJCCMへコンタクト・ご相談頂けますようお願い申し上げます。

新型コロナウイルス感染対策については、昨年度にオンライン医療診断、酸素濃縮器購入、大使館情報の発信などJCCMとして活動してまいりました。 今期も継続して医療対応を進め、会員企業駐在員の方々の安全・安心に貢献してまいります。

尚、昨年改定されましたJCCM定款に、JCCMの目的として３項目が記載されています。
（１） 日・緬両国間の商工業及び経済全般の促進及び関係強化
（２） ミャンマーに現に進出している、及び進出を企図している日本企業の商活動発展のための援助及び便宜供与並びに在緬日本人社会への貢献
（３） 会員相互の親睦

これら目的に加え、現在のミャンマーの状況を鑑みますと、ミャンマーの人々に寄り添い、生活の維持・向上に寄与することを意識しながら企業活動を継続する必要があると考えております。

新理事の皆様と共に、3つの委員会と６つの部会を中心にJCCMの活動を続け、複雑なミャンマー情勢をよく把握し、適切な対応を取れるよう、日本大使館ともこれまで同様に緊密に意思疎通と連携をしていく所存です。 苦しい状況に置かれているミャンマーの人々への貢献を行っていきたいと考えますので、会員各社のご支援、ご協力を賜れますよう、重ねてお願い申し上げます。

2022年4月1日
ミャンマー日本商工会議所
第27代 会頭 根岸邦夫